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CMC|木村カエラ|デビュー20周年・日本武道館公演までの転機

CA4LA MUSIC CONNECTION vol.13

  • CMC

木村カエラ

デビュー20周年・日本武道館公演までの転機

アーティストたちにとって、作品を生み出す過程やその時々の活動の源泉には、必ず何かの転機が存在している。

「CA4LA MUSIC CONNECTION」は、アーティストのみなさまに、ご自身の活動のターニングポイントになったことを取材させていただき、お答えいただくという連載企画。

第13回目にご登場いただくアーティストは、木村カエラ。

今年デビュー20周年を迎え、10月26日に日本武道館での単独公演「GO!GO!KAELAND 2024」を大成功で終えた木村カエラ。その2日前には40歳の誕生日を迎え、二重の喜びにあふれたメモリアルな一日となりました。ファッション雑誌「SEVENTEEN」の専属モデルや音楽情報番組「saku saku」でのMCを経て、2004年にシングル「Level 42」でメジャーデビュー。アイコニックなキャラクターとパンクを出自に持つ音楽性ですぐに人気を集め、2009年には大ヒット曲「Butterfly」で「NHK紅白歌合戦」に初出場。その後は母親としての顔も持ちながら、常に自分らしくあり続け、多方面で活躍をしてきた20年。それでもやはり常に軸にあったのは、小さいころからの憧れだった「歌を歌いたい」という想いでした。日本武道館でのライブを振り返りながら、キャリアのターニングポイントについて聞くとともに、CA4LAとのコラボアイテムやイメージキャラクターを務めるクリスマスフェアについてもお伺いしました。

Text by Atsutake Kaneko Photo by Yuuka Eda

Interview 木村カエラ

「初めての日本武道館の前日は、自分の中で覚悟が決まった瞬間でした」

10月の武道館公演は素晴らしいライブでした。当日を振り返っていただけますか?

カエラ:20周年イベントの一番大きな目標として武道館をめがけて走ってきたので、その日を無事に迎えられたこと自体もすごく嬉しかったんですけど、武道館の日が近づいてくると胸の中に込み上げるものがたくさんあって、ふと武道館のことを考えるだけで涙が出てきちゃうような、それぐらい感情が昂っていて。当日の朝に武道館に向かう車の中でも、少し昔を振り返る話をしただけで涙がバーって出てきちゃう状態だったので、これはまずいなと思って、本番はもうとにかく無でいようと(笑)。

テンションを上げるのではなく、逆に無に(笑)。

カエラ:MCでも何回か「深海に(涙の)鍵を捨てた」と言ってましたけど、それをずっと自分に言い聞かせて、あのステージに立っていました。だから自分自身がどうというよりは、周りにいるみんなのことを考えていたというか、スタッフのみんな、マネージャーさん、あの日のステージには立っていないけれども、ずっと一緒にやってきたバンドメンバーだったり、いろんな人たちの顔を思い浮かべるたびにグッとくるものがあったので、とにかく感謝の気持ちを持って、あの日に挑んでいましたね。いろんな意味で必死だったので、正直細かいことは覚えてないんですけど(笑)、ただやっぱり20年間やってきて、いろいろと葛藤してきた日々もある中で、自分が自分らしく、ありのままステージに立てるということが一番大事だと思っていたので、とにかくそこだけ達成できればいいなと思ってやってました。

2日前が40歳のお誕生日でもあって、20周年と40歳をあの場にいた人たち全員でお祝いをした、すごく幸せな空間でしたよね。

カエラ:すごくありがたかったです。武道館でライブを行うこと自体も自分にとってはすごく大事で、2007年に『Scratch』というアルバムを出したときに、初めてアルバムで1位になって、武道館に立つことができたんです。武道館に立つことは夢だったので、とても嬉しかったし、照明の話もしたかったので、その前日に会場を見に行ったんですよ。そうしたらすごく大人数のみなさんがセットを作ったりしていて、自分のためだけに歌っていた歌に、たくさんの人が関わっているのを目の当たりにして、ものすごく責任感を感じたんです。いろんな意味で、自分の中でも覚悟が決まった瞬間でした。それは自分の中ですごく大きなターニングポイントになっていて、あの日があったから今がある気がするし、だからこそもう一度武道館に立ちたい思いが強くあったんです。

「女性こそパンクを歌ったらめっちゃかっこいいのに」

武道館のMCでお客さんに「私のことをいつ知った?」という質問をしたときに、「saku saku」で知った人がすごく多かったのも印象的でした。「saku saku」でMCを務めた経験が自分にとってどうターニングポイントになって、今に繋がっていますか?

カエラ:私は小さい頃から歌を歌うことしか考えてこなかったので、カットモデルをしたり、読者モデルをしたり、専属モデルをしたり、全てが歌を歌うために、歌手になるためにやってきたものだったんです。そんな中で「saku saku」のMCの話をいただいて、「これで音楽に近づける!」と思ったんですけど、蓋を開けてみたら全然音楽の話をしてなくて(笑)。それはそれですごく楽しい時間で、ガンダムの話をしてるだけでも全然楽しかったんですけど、高校卒業で進路を決めなきゃいけないときに、先生と親に「大学に行くのをやめます」って言ったんです。大学の推薦を取っていたんですけど、「歌」という夢をどうしても追いかけたくて、「20歳までに絶対デビューする」って、それで大学に行くのは諦めて。そこからデモテープを作って、いろんなレコード会社に渡しに行ったりしたんですけど、全然相手にされなくて、すごく焦って、それで「saku saku」のプロデューサーの武内さんを渋谷に呼び出したんです。本来だったら私が会いに行かなきゃいけないんですけど(笑)、渋谷に呼び出して、「私本当は歌が歌いたくて、親に20歳までにデビューする約束をしちゃったんです。これが叶わなかったらもう一度勉強して大学に行く約束をしちゃったから、このままだとまずいんです」という話をしたら、「え?そうだったの?」ってなって、そこから話が動き出して、デビューが決まって、今に至るんですよね。

その直談判は間違いなくターニングポイントですよね。

カエラ:かなりそうです。だから「saku saku」に出会ったこともそうですし、武内さんとの出会いもそうですし、失礼ながら渋谷に呼び出したのもそうですし(笑)、自分の人生を変えた瞬間だったなと思います。

プロデューサーさんに直接言うまでに、周りの人に「歌手になりたい」という話はしてなかったんですか?

カエラ:「SEVENTEEN」のモデルをやってるときに「将来の夢は?」みたいな質問にはいつも「歌手になること」と書き続けてはいたんですけど、「saku saku」の人たちには言ってなかったですね。まだ「saku saku」のときは今の事務所に入っていなくて、「SEVENTEEN」の中でも1人だけ事務所に入っていない人間だったんですよ。なので何度か事務所に声をかけてもらって、「歌を歌いたい」とは言ってたんですけど、でもそのときは実際に事務所に入ってるわけではなかったので、自分自身で動くしかなくて。ただ事務所の人がいろんなバンドの人を紹介してくれて、それこそtoeの柏倉さんとか、ASPARAGUSの渡邊忍さん、SCAFULL KINGのようちゃん、the HIATUSのギターのまさくん、元the PeteBestのメンバーと一緒にバンドを組んだり、そういう中でデモテープをたくさん作って、やれることはやってたんですけど……全然相手にされなくて。


Kaela Kimura 2004年6月にシングル『Level 42』でメジャーデビューして以降、『リルラリルハ』『Butterfly』『Ring a Ding Dong』などヒット曲を立て続けにリリース2018年に初の絵本『ねむとココロ』、2020年には初のエッセイ本『NIKKI』 を出版。2023年10月より配信のサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」の国民プロデューサー代表を務めるなど、デビュー20周年へ向け幅広いジャンルで活動中。2024年10月26日(土)には12年ぶり4度目となる日本武道館公演を成功させた。

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