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CA4LA MUSIC CONNECTION vol.1
the chef cooks me|下村亮介

アルバム「Feeling」完成までの転機

 


 

アーティストたちにとって、作品を生み出す過程やその時々の活動の源泉には、必ず何かの転機が存在している。

CA4LA MUSIC CONNECTION」では、アーティストのみなさまに、ご自身の活動のターニングポイントになったことなどをインタビューを通してお答えいただく連載企画。

1回目にご登場いただくアーティストは、the chef cooks me 下村亮介さん。

昨年10月に6年ぶりとなるフルアルバム『Feeling』をリリースし、先日CA4LAとのコラボレーションアイテムも発売されたばかり。the chef cooks meのシモリョーさんに、新作リリース後の反応や作品について、CA4LAとのコラボアイテムへのこだわりなど伺いつつ、2019年下半期リリース作品の中でも特に傑作として評価の高いアルバム『Feeling』制作にあたってターニングポイントとなった出来事をお聞きしました。

Text by CA4LA
Photo by Tetsuya Yamakawa [Showcase]

 


 

Interview:the chef cooks me

 

 

「しっかりいろいろな人に反芻してもらいながらちゃんと聴いてもらって、広がっていくっていうのがこのアルバムの「らしさ」」

 

まずは、6年ぶりの新作「Feeling」のリリースおめでとうございます。

 

下村亮介(以下、シモリョー) ありがとうございます。

 

アルバム「Feeling」をリリースして3ヶ月経ちましたが、リリース後の感触どうですか。

 

シモリョー 今回のアルバムは1年以上の時間を費やして完成したアルバムで、リリースするまでは自分のものというか、自分の為の作品というイメージだったんですけど、リリースして不特定多数の人に聴いてもらえる状況になると、そういった想いは変化して、発売後は聴いてくれている誰かのものという意識に切り替わるんです。今までの作品をリリースをしたときもそうなんですけど。

3ヶ月経って、この「Feeling」というアルバムや楽曲や詩やサウンドが、どんな風に響いていたり、伝わったり、感じられているのかというのは、今は便利な時代でSNSでサーチをかければ書いてくれている人がいたり、年末になれば2019年のベストみたいなものに選んで頂いたり、というところで少しは実感できています。

 

 

今はリリースしてもレコードショップの店頭では2週間ぐらいで展開が事切れて、次々と新しい作品が展開されて、サブスクリプションも毎週水曜と金曜に邦洋問わず新譜が出てきて…もちろんたくさんの音楽が生まれているからこそ、そのサイクルになってしまうとは思うんです。なので、そういうタイミングでCDというフォーマットでリリースするっていうことに、どんな意味を持たせるのかっていうのは正直考えました。

でも時間をかけて聴いてもらうっていうのは、僕の中ではすごくポジティブに捉えていて。もちろんすぐ知られて、すぐに再生回数が伸びて、ライブ会場がいっぱいになって、色々な場所に呼んでもらえるようになって…っていうのは、確かに一番スムーズで幸せなことかもしれないけれど、やっぱりしっかりいろいろな人に反芻してもらいながらちゃんと聴いてもらって、広がっていくっていうのがこのアルバムの一番、「らしさ」かなと思っています。そういう意味では3ヶ月経って着実に実感できていることも増えてきているので、改めてこういった形でリリースさせてもらえて良かったなと思っています。

 

今回、新しい試みとして実験的に初回仕様盤はデジタルジャケットという形態でのリリースとなりました。この形態での反応や、製作してみて改めてどのように感じていますか?

 

シモリョー デジタルジャケットに関しては、正直なところまだどう感じてもらっているかわからないんです。ライブ会場ではジャケのある通常盤も売っているんですけど、そっちが欲しかったって言って買っていってくれる人もいるし、そもそもアルバム自体をCDで聴いていない人も多い気がしています。その中でトライしてみたけれど、実際、手にとっている人たちはどう感じているのかなっていうのはまだ判断出来ていないですね。

 

なるほど

 

 

シモリョー ただ、デジタルジャケットの「Feeling」というサイトは、永続的に続けていける可能性があるので、この中で自分がこういうコンテンツを設けてみようかとか、今はFeelingという名前のブログのようなものもあり、そこから枝葉がわかれていくような企画の内容を考えたり、そういうことを考えてみようかなと思っています。

自分にとって今年は「Feeling」を広める年だと思っているので。

 

媒体としてさらに活用していくというか

 

シモリョー CA4LAとの帽子のこともデジタルブックレットの”Feeling”というコンテンツでいち早く告知させてもらったりしていたりもしました。

 

今回のthe chef cooks meの作品にはゲストミュージシャンがすごく多いですよね。海外でもコライトやフィーチャリングが増えていて、クレジットをチェックする機会は増えたように思います。
昔より調べやすくなったとはいえ、情報が少なかったり正確でなかったりするケースはあるので、デジタルジャケットのリンクから簡単にそれぞれの情報にアクセスできるようにするというのは the chef cooks me のファンや本作をきっかけに興味を持ったリスナーの音楽体験を豊かにしてくれる試みだなと感じました。他のアーティストにもぜひ取り入れてほしいなと。

 

シモリョー 生の声が聞けて嬉しいです。数多の音楽好きが存在すると思うし、クレジットに全く興味がないっていう人もおそらくいると思うけど、その中でもアルバムのデジタルジャケットのクレジットを見て、ここからさらに好きなものを増やしてもらえるのであれば、それはもう願ったり叶ったりというか、すごくありがたいです。

 


 

「曲と触れ合っている時間はすごく長かったからこそ、焦らずに、自然とこの人にお願いしたいと感覚に身を任せられたことが、とても良かった」

 

 

ゲストミュージシャンとの制作についてですが、依頼するときにはどういった考えで依頼する方を選んでいったのでしょう。単純にやりたい人にお願いしたとか。

 

シモリョー 制作の始めから全体を通してこの人にお願いしたい、というのが決まっていたケースもあれば、この曲はこの人に、というケースもあります。
例えば、ドラムは全部は伊吹文裕くんが叩いてくれているのですが、彼と初めて出会ってから今日までライブサポートをしてもらって、新しい曲できれば叩いてもらったりと、ひとつひとつ過程やストーリーを踏んで彼との関係を作ってきた部分があるので、全部一任したいなという想いがあって。
ベーシストの村田シゲさんは昔からライブのサポートをしてくれたり、今もサポートをしてくれているヤセイコレクティブの中西道彦さんとか。
世武裕子さんもそうですね。世武さんのピアノは当然ですが世武さんにしか弾けないので。

 

確かに世武さんがフィーチャリングされている「Feeling」はアルバムのキーポイントですよね。最後の曲の導入としても、すごく生きているというか。

 

シモリョー アルバムラストを飾る「踵で愛を打ち鳴らせ」のイントロダクションとして最高の楽曲だと思っています。

 

Feeling」から最後の曲への流れが、またアルバム冒頭へのリピートへのリズムを生み出しているようにも感じました。

 

シモリョー 今回はどれを一曲目で聴くかで、印象がすごく変わるんです。Feeling(Naked)というプレイリストをSpotifyで作ってみたのですが、最近ではどこから聴いても楽しめるのかなと思っています。

 

 

今回は、作品全体で最初からこの人にお願いしようというケースと曲のイメージに合わせて依頼する人を決めていった感じだったんですね。

 

制作過程は山あり谷ありだったという感じで

 

シモリョー そうですね。最後のマスタリングまでずっとそんな感じでした。

 


 

「自分じゃ絶対出せなかった感触とか、その温度感というのは各所に詰まっている」

 

アートワークについてもお伺いしたいのですが、抽象的な写真が「Feeling」 というタイトルにすごくフィットしているように感じました。楽曲11曲に対して一枚ずつ写真をつけるという形で作っていますが、その制作については写真家の方とどういう風にやりとりをされた感じですか。

 

 

シモリョー 写真を撮影してくれたのは10数年来の付き合いの山川哲矢くん。山川くんの写真でアルバムを作らせてもらうのは3枚目で「回転体」とEPの「RGBとその真ん中」、他にも配信限定シングル「Now’s the time」などがあるのですが、今回は全曲聴いてもらう前に、写真をいっぱい使いたいと予め伝えてあって。タイトルや曲調は伝えつつ、音を聴いてもらった上で、こちらからは一切写真のイメージは指定しないでお願いしいて。こんなのがいいんじゃないかなっていうのは山川くんの感性に任せるからと。そんな無茶振りをしつつ、上がってきた写真の中で選ばせてもらったという流れでした。

いろんなミュージシャンが参加してくれていることにさっき触れたのですが、レコーディング・スタジオでは、彼らのフィールド内で出来る限りその人の良さ、僕が知っている彼らの良さを引き出せたらと思っていたので、なるべく自由に演奏してもらいたいし、いいテイクを出してほしいし、本人も「ああ、納得」って思って作品に携わって帰って欲しいなという願いがあったので、そこに徹していた部分もあって。

そういう意味ではプロデューサー的な立ち位置でもあるんですけど、やっぱりその中で自分じゃ絶対出せなかった感触とか、その温度感というのは各所に詰まっているんです。

それは僕の中で宝物だなって思っています。

 

 

徹頭徹尾、自分の音楽作品、となったときに今までもジャケットやアートワークは僕なりにこだわってはきたのですが、ジャケットも一緒で、その誰かの感性とかが衝突した時にすごくいびつだったり、複雑な形だったり、ちょっと理解しづらいものになったりするんだけれど、でもきっと人間が生み出したものだから、誰かこれを見て何か違う答えを見つけてくれたりとか、ヒントを見つけてくれたり、きっかけを見つけてくれる人は絶対いるということは未だに信じてやまないので。

なので、もしかしたら統一性はないかもしれない。けれどその分、この世の縮図のような感じで、いろんな人たちがひしめきあって生きていて、思い通りにいかないこととかきっとあるけど、なんかそのうまく混ざりきらない部分がやっぱりリアルかつ、美しさに繋がるんじゃないかなって思うんです。

山川くんの感性がここに入ったことで、全く自分の知らなかったところにリーチできたり、まったく思っていない角度で曲が感じられたりとか。やっぱり視覚ってすごく大事なものなので。

 

そうですね。

 

シモリョー そういう発見が僕にもありましたし、多分聴いてくれている人達と、僕たちや撮った山川くんとは違う角度でアルバムを見てくれているんだろうなって思ってます。

 

アートワーク制作に関しても、ミュージシャンの方にお願いするのと同じような形だったと。

 

シモリョー まったく一緒です。すごく雑な言葉でいうと投げっぱなしですよね。(もちろん信頼や敬意を込めた上で。
それはアルバムのデザイナーの方に対しても同じです。写真のセレクトもデザイナーさんの感性でお願いしたので。

 

いろんな人の感性、まさに「Feeling」が詰まってひとつの作品が出来上がったということなんですね。

 

シモリョー そうですね。自分のアルバムのようで、自分のアルバムとも言い切れない部分があります。みんなで作ったというか。

 


 

Feelingの出発点となった突発性難聴と「Now’s the time」

 

Feeling』が完成した今、制作過程を振り返ってターニングポイントになったことを教えていただけますか?

 

 

シモリョー 今年で17年目になるんですよね、the chef cooks meとして活動し始めて。元々5人だったバンドメンバーは、山あり谷ありで最終的には僕一人しか活動していない状況なので、挙げたらきりがないぐらい自分の中でターニングポイントというか、一つ分岐点だったなとか、こういう選択したことで今があるなということは山ほどあります。

でもこのアルバムに関しての起こりの部分というか、起床転結の起の部分は、2017年10月に左耳が突発性難聴になって聞こえなくなった時期があって、思い返すと多分そこなんですよね、出発点って。

その時にもうプレイヤーとかシンガーを降りるつもりだったんです。耳が聞こえなくなったら仕事にならないし、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのサポートをさせてもらっていても音程がわからないとか、そんな状態で逆の立場であれば僕は多分頼まないんじゃないかなって思って。

シモリョー オリジナルのギタリストの佐藤が途中で共同作業者として関われなくなってしまい、作戦変更を余儀なくされたので、そこで一回フラットに立ち返っているんです。

ベース、ドラム、ピアノを取り終わった後に佐藤が離れることになったので、入る予定だったギターの部分をシンセサイザーに置き換えたりと、曲と触れ合っている時間はすごく長かったんです。

だからこそ、焦らずに、自然とこの人にお願いしたいと感覚に身を任せられたことが、とても良かったと思っています。

 

でも、幸い耳自体は2~3週間でほぼほぼ聴力は復活して。

ライブも初めて飛ばしてしまったり、色んな人に迷惑をかけたんですけど、でもそんな中でASIAN KUNG-FU GENERATIONがもう一度ステージに引っ張り出してくれたんです。事務所とメンバーの間で色々と話はあったと思うんですけど、普通に「やってくれない?」って。

その時、正気なのか?と僕は思ったんですけど。

でもそれこそが実は一番の優しさなんだなって思ったりもするんです。

もう一回そこに立ってやるべきという気持ちを後藤さんはじめ、メンバーが持ってくれていて。

その機会がなければ、もしかしたら音楽やろうって思えなかったかもしれないし、そういう経験があった上で「Now’s the time」という曲は生まれたんです。

 

the chef cooks me - Now's is the time (New Feeling)

 


 

the chef cooks me
下村亮介(Vocal, Keyboards, Programming, Songwriting, etc…)

2003年結成。ASIAN KUNG-FU GENERATION、Gotch(後藤正文)、チャットモンチーなどのサポートメンバーとしても活躍するシモリョーこと下村亮介によるバンド。幾度かのメンバーチェンジを経て、管楽器/コーラス/鍵盤などサポートメンバーを迎えた10人編成のポリフォニックなバンド・サウンドとなり2013年9月、後藤正文プロデュースのもとonly in dreamsより3rdアルバム『回転体』をリリース。各方面から大きな反響を得、金字塔を打ち立てたと絶賛された『回転体』はロングセラーを記録。アルバムをひっさげて約5年ぶりの全国ツアー<回転体展開 tour2014>を実施し、ファイナルは東京キネマ倶楽部公演でファンの大歓声の中、幕を下ろした。その後もRECORD STORE DAY2014での7inchEP『ハローアンセム』のリリースや、各地の夏フェスにも出演、更なる編成変更をしながら常に前に進み続ける。2016年4月には待望の『回転体』をアナログレコードでリリースし、<Return to the Focus Tour 2016>を東名阪で開催。東京は初のホール Mt.RAINIER HALLでの1日2公演を実施。 同年10月には “間違いなく自分の中で新しい扉が開いた” (シモリョー)という新曲「最新世界心心相印」を含むTurntable Filmsとのスプリットシングル『Tidings One』をリリース。2018年2月には新曲「Now’s the time」を配信限定でリリース。クールなサウンドに心を打つメッセージがのせられたシェフのニューアンセムは、来るべきアルバムへの期待感を感じさせる作品となった。10月2日に前作『回転体』から約6年振りとなる待望のオリジナルアルバム『Feeling』をKioon Musicよりリリース。2020年3月27日(金)千葉ルックを皮切りに、全国8カ所8公演「the chef cooks me Tour 2020 "Feeling"」が開催決定している。

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LIVE INFORMATION

the chef cooks me Tour 2020 "Feeling"

327() 千葉LOOK
START 18:30/OPEN 19:00

42() 京都UrBANGUILD
START 19:00/OPEN 19:30

44() 鹿児島 SR Hall
START 18:00/OPEN 18:30

45() 福岡 The Voodoo Lounge
START 17:30/OPEN 18:00

419() 札幌SOUND CRUE
START 17:30/OPEN 18:00

66() 仙台enn 3rd
START 18:00/OPEN 18:30

628() 名古屋 JAMMIN’
START 18:00/OPEN 18:30

74() 東京・鶯谷DANCE HALL 新世紀
START 17:30/OPEN 18:30

オフィシャル先行1次受付中!

受付期間:1/27()12:002/4()23:59
受付URLhttps://w.pia.jp/s/thechefcooksme20of/

一般発売

327日公演~419日公演:2/29()10:00
66日公演~74日公演:4/19()10:00

チケット代 ¥3,500- (税込/D代別)

詳しくはこちら

 

Unknown Tokyo -5th.Anniversary-

221() 新宿LOFT
Open18:00 / Start18:00
avengers in sci-fi / the chef cooks me / パソコン音楽クラブ / gato / ravenknee /タイラダイスケ(DJ)

 

ツタロックフェス2020 supported by Tポイント

321() 幕張メッセ国際展示場9,10,11
Open9:00 / Start11:00 / Close21:30(予定)
ASIAN KUNG-FU GENERATION / King Gnu / ゲスの極み乙女。 / sumika / the chef cooks me / Tempalay / 04 Limited Sazabys / PEDRO / MY FIRST STORY / マカロニえんぴつ / and more
http://sorry.tsutaya.co.jp/m_mnt.html

 

ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2020 酔杯2 The Song of Apple

69() Zepp Tokyo
Open 18:00 / Start 18:45
ASIAN KUNG-FU GENERATION, the chef cooks me (オープニングゲスト)
http://www.akglive.com/tour2020/

 


 

RELEASE INFORMATION

 

『Feeling』

2019.10.02(水)
the chef cooks me
KSCL-3179
\2,545(+tax)
初回仕様:デジタルブックレット CDにブックレットは付属せず、購入者は専用サイト内で歌詞、クレジット、写真その他作品のコンセプトを表現したコンテンツを閲覧することができます

「Feeling」Linkfire
https://kmu.lnk.to/tIWZk

 


 

ラジオレギュラー情報

InterFM897 「Just a Feeling」

放送曜日・時間:毎週土曜日23:00~23:59
DJ:下村亮介(the chef cooks me)

https://www.interfm.co.jp/